風邪とは? 受診の仕方、治し方、予防方法、注意点を簡単に解説!

健康

はじめに

風邪とは?

風邪(かぜ)とは、原因の80-90%がウイルス上気道感染症。

本当によく聞く病気だし、ほとんどの方が実際になったこともある病気だと思います。

しかし、なんだかよくわからない病気でもあると思いますし、患者さんに説明していてもあまり理解されていないのかなと感じる病気でもあります。

今回は、風邪という病気について簡単に説明し、わかりやすく注意点だけ述べていきたいと思います。

今回は下記のような疑問のある方への説明となります。

  • 風邪ってよく聞くけど、どんな病気なの?
  • 風邪の時ってどうしたらいいの?病院受診のタイミングは?
  • 風邪をはやく治したいけど、どうしたらいい?
  • 風邪をうつさないためにはどうしたらいいの?
  • 風邪になったら怖いことってあるの?
  • 風邪にならないためにはどうしたらいいの?

では解説していきたいと思います。

風邪ってどんな病気?

風邪は、はじめにでも書きましたが、ウイルス性の疾患です。

鼻やのど、気管支といった上気道を中心とした部位にウイルスが感染することで発症します。

症状は、咳、鼻水、喉痛、喀痰、微熱、倦怠感、軽度の下痢などであり、かなり多種多様です。症状が多いことがウイルス性疾患である風邪の特徴であり、症状自体はどれも軽症であることが多いです。どれかの症状だけが異様に強いというのことは、あまりありません。(咳がひどい、喉の痛みが激痛、発熱が38℃以上が続くなどは他の病気かもしれません。)

風邪のウイルスは、複数存在しており、西洋医学では風邪症候群などの言われ方もします。(症候群とは、症状が似ている病気をまとめた総称です。)

要するに、風邪とはウイルスが原因で咳、鼻水、喉痛、喀痰といった症状を引き起こす病気です。

風邪自体は、医師からすると、怖い病気ではありませんが、同じ症状で怖い病気がたくさんあります。医師が風邪患者の診察している時に注意している点は、他の病気が紛れていないかを注意して診ています。例えば、咳であれば肺炎ではないか?のど痛であれば溶連菌感染症ではないか?などです。風邪は症状が多彩なため他の病気ではないかというのが、重要なポイントです。

では風邪のような症状が出たらどうしたらいいのか説明していきます。

風邪の症状(咳、痰、鼻水など)が出たときは?

風邪の症状が出たときは、どうしたら良いか?

結論から言いますと、時間があれば早期に病院を受診していただけると良いと思います。

では、なぜ

①早期に病院を受診した方がよいのか?

②「時間があれば」とはどういうことのなのか?

説明していきます。

①早期受診について

受診時期については、本当に難しい問題だと思います。

風邪はあまり怖い病気ではないと上記で説明しましたが、早期受診が好ましいと思います。もちろん早期受診のメリット、デメリットがありますので、詳しく説明します。なお、ここでの早期受診とは、夜間休日外来を早く受けろということではありません。症状がまだ軽い状態であれば、平日まで待って開業医さんの外来を受診することを推奨します。

早期受診のメリット

  • 早期から風邪の症状のコントロールが出来る
  • 早期に良く効くとされる漢方薬がある
  • 早期から通院すると、重症化しても注意深く治療してもらえる

上記が早期に受診することで得られるメリットです。

残念ながら、早期受診で早期に治るとは言いづらいのが、風邪という病気です。しかし、症状を和らげる薬を早くからもらえることで、休日や夜間など症状がつらくなってきたときに薬を使用できます。薬のメリット、デメリットもありますが、基本的に風邪の薬は、症状があれば使用してもらえれば良いかと思います。

また、早期に良く効くとされる漢方薬があります。有名ですが、葛根湯です。使用している印象では、劇的に効くとは言えませんし、漢方については好き、嫌いがわかれますので、個人の好みかと思われます。

最後に、重症化した場合のメリットです。重症化することも稀にあります。風邪に肺炎を合併したり、実は他の病気だったり。その場合、最初に診た医師、病院はどうしても責任感を感じます。重症化した原因の検索、診断、紹介先を慎重に行ってもらえると思います(基本、医師は普段から患者の最善を尽くしてはいますので、そこまでのメリットをではないかもしれませんが)。

早期受診のデメリット

  • 症状が軽い場合は、受診しなくても治るかもしれない
  • 受診するための時間が必要
  • 医療経済的に不要な費用がかかる
  • 病院を受診することで、他の病気(インフルエンザなど)にかかってしまうかもしれない

早期受診のデメリットもあります。

風邪はウイルス性の疾患であり、劇的な治療薬が存在しません。(抗生物質は効きませんし、治療は症状を和らげる薬、体調を整える薬を使用することになります。)治療は、最終的には日にち薬となります。

風邪は成人でも平均年2-3回罹る病気です。そのたびに受診していると、費用、時間がどうしてもかかってきます。冬の感冒流行期には、他のウイルス性疾患(インフルエンザなど)にかかってします可能性もあります。

このようなデメリットはありますので、②の「時間があれば」となってきます。

②「時間があれば」早期受診をおすすめする

受診にはどうしても時間と費用がかかります。時間がないという方が多いですし、その方の気持ちもすごくわかります。

そのため、個人的なおすすめの受診基準も紹介しておきます。

基本は、早期受診をおすすめしますが、

  • 若年者(10-50代)で他に病気がない、かつ
  • 咳、痰、鼻水、喉の痛みの症状のうち3つ以上あり、どれも軽度(強い症状がない)、かつ
  • 他の症状がない(微熱や倦怠感は除く)

上記の3つをすべて満たす場合は、家で安静にしていても良いかと思います。

しかし、風邪と思っても違う怖い病気の可能性もありますし、重症化することもあります。私は、基本的には早期受診をおすすめする立場です。

時間、費用がかかりますので、出来るだけ平日に開業医を受診することがおすすめです。開業医の方が、待ち時間は短くて済むことが多いですし、初診料もなく費用も安く済みます。責任感も強いですし(評判が悪くなりと開業医は困ります)、一般的な風邪などの治療には長けています。また、勤務医は風邪を診ても特に利益はありませんが、開業医には利益がありますので、快く診察してもらえます。

以上から受診するには、開業医を受診するのがおすすめです。これは他の病気にも言えますが。

風邪の治療とは

風邪の治療は、基本的に日にち薬です。重症化しないように、体調管理をしっかり行い、症状については症状を和らげる薬で対応するというものです。

抗生物質(抗菌薬)は効きませんし、劇的な治療薬は存在しません。

漢方なども医師によっては使いますが、漢方も基本的には体調を整える薬です。

私が個人的に風邪に一番効くと感じるものは、水分摂取です。水分摂取は他の病気でも効くことが多いのですが、風邪にもよく効きます。栄養剤などの点滴で良くなったと感じる人が多いのも、水分が足りてなかったのではないかなと感じます。脱水は怖い病気ですし、風邪の時はどうしても脱水になりやすいものです。水が飲めない状態の人は、すぐに病院を受診した方が良いです。

脱水に一番効率が良い水分摂取は経口摂取です。人の身体に一番理にかなっているのが経口摂取になります。そのため、私は水分摂取はできるだけ点滴よりも経口摂取をおすすめしています。飲むものは基本的に水でもお茶でも経口補水液でもなんでも良いと思います。

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