【よく当たる】2021年世界の10大リスク【ユーラシア・グループ】

資産形成

はじめに ユーラシア・グループとは?

ユーラシア・グループ(Eurasia Group)は、世界最大の政治リスク専門コンサルティング会社として知られている。

1998年冷戦時代に社名の由来でもある旧ソビエト連邦や東欧諸国にフォーカスして政治リスクを分析していた会社であったが、現在は全世界の分析を行っている会社である。(Wikipediaより引用:ユーラシア・グループ

このユーラシア・グループは毎年、世界の10大リスクを発表しているが、よく当たることで注目されている。

2010年には、誕生したばかりの民主党・鳩山政権を10大リスクの第5位に挙げ、日本のマスコミで注目されたが、年内に交代の可能性があるとの予想を的中させた。(Wikipediaより引用)

投資を行うにあたってのリスクを把握しておく必要があると思いますので、見ていきたいと思います。

世界の10大リスク

ユーラシアグループが選んだ2021年の10大リスクについて見ていきます。

簡単に紹介していきます。意訳や私の見解も入っていますので、下記原文も読んでみてください。

出典:Bloomberg記事 A Divided U.S. Tops Pandemic in Eurasia’s List of Market

10位 中南米リスク

中南米では政治・社会・経済問題が厳しくなるリスクがある。アルゼンチンとメキシコでは議会選挙が、エクアドルとペルー、チリでは大統領選挙を控えている。

米国のような経済対策が出来ないため、経済的困窮からポピュリズム台頭の危険性があるとされる。

9位 メルケル首相退陣リスク

ドイツのメルケル首相は欧州のリーダーであり、今年後半のメルケル首相退陣が欧州最大のリスクである。

難民受け入れにも穏健派であるメルケル首相に対して反対派も多く、退陣のリスクが高まっている。EU崩壊につながる可能性もある。

8位 産油国リスク

クリーンエネルギー化を進める世界において、原油価格が低下することで、産油国である中東が苦しいい時代に入る可能性がある。

7位 トルコリスク

トルコは、政治的にも経済的にも危機に瀕したままであり、2021年も苦しい一年になるかもしれない。エルドアン大統領は4-6月(第2四半期)に景気拡大へ向かうが、社会的緊張をあおる恐れがある。

6位 サイバーリスク

ネット上における世界的ルール作成が政府・民間の両方で進んでおらず、米中間の対立もあり、サイバーテロやデータ盗難の危険性が高まったままである。

5位 ビッグデータ競争リスク

デジタルデータの国家間でのやり取りが、米中間を中心に鈍くなり、データに依存する企業、特にハイテク企業への足かせになり得る。特に中国政府は国外技術への依存を減らし一方で、米国は国民の個人情報を安全に保つ取り組みを進める。

4位 米中関係リスク

米中間の経済関係は、これまでより悪化する可能性が低いが、米国同盟国への圧力やワクチン配布競争、グリーンテクノロジーなどの問題により、緊張が高まる可能性もある。

3位 グリーン化リスク

バイデン政権下で脱炭素化といった環境問題に取り組むことによって、「気候変動対策による企業や投資家のコスト」と「環境対策にあたる予算がかさむリスク」があるとユーラシア・グループは指摘した。

2位 コロナ問題長期化リスク

COVID-19のワクチンによって世界は正常化に向かうが、「各国のワクチン接種が遅れ、感染流行が続き、公的債務や離職者がさらに増え、信頼の喪失という負の遺産を残す」とユーラシアは予想している。特に新興国と先進国の間での格差が生まれ、新興国での感染流行の継続、渡航制限などの問題がまだ長期化するリスクがある。インフレリスクも含まれる。

1位 米国の分断

トランプ大統領が、選挙結果を受け入れ拒否し、米国の分断が顕在化している。ワクチン接種がスムーズに進み、感染抑制出来れば、米国がまとまる可能性もあるが、現状は厳しい。

まとめ

2021年を占う上で、知っておきたいリスクだったと思います。

特に、COVID-19のパンデミックが落ち着くのか、米中関係の悪化(特にサイバー分野)、新興国リスクについて注目していかなければならないと感じました。

ワクチンの動向はマクロ投資の観点からは注目が必要です。日本でもやっとワクチン接種が始まるようですので、早く感染の鎮静を祈るばかりです。

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